先日、2月14日はバレンタインデーでしたね。最近は恋にちなんだイベント事が苦痛でございますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?(^^;ある日を境に僕にとっての2月14日は、世間一般の方とは別の意味を持つようになりました。と言いますのも、今から6年前の2月14日、僕は北海道余市郡赤井川村のスキー場にてスノボを楽しんでいました。夕方になり引き上げようと友達の車に乗り込んだ僕は後部座席で疲れた体を休めていました。運転していた大阪出身の友達は雪道に不慣れなため少しスピードが出ていたようで、何度かタイヤが滑り車内の人間もヒヤリとしていました。が、とうとう大きくバランスを崩してスピンしてしましました。路肩に積もった雪にぶつかりこそしましたが、怪我もなく一同一安心していたのもつかの間、後方から大型観光バスが凄いスピードで迫ってきているのが見えました。僕は路肩に逃げようとクルマを飛び出しましたが、アイスリンクのようになった地面で足を滑らせて、路上で転んでしまいました。バスが迫っているので急いで立ち上がろうと顔を上げると目の前にはバスのフロントバンパーが。次に覚えているのは右足の上に止まったバスのタイヤと、締め忘れの蛇口のように頭からポタポタと血を流しバスの底で倒れている自分でした。「生きてる・・・」最初に思った感想でした。毎年2月14日に思い出す出来事。大怪我を負ったものの、命を救われた僕は誓ったんです。「あの日俺は死んだ。これから先の人生はおまけなんだ。怖いものは何もない。だから後悔してはいけない。やりたい事残して死んじゃいけないんだ。」あの日からたくさんの人に出会い、いろんな経験をし、多くの事を学びました。生きていて良かったです。家族にケーキを買ってきていた妹が、夕食の後のテーブルへ準備をし始めました。事故当時の話をした後だったので、僕が冗談交じりで「もし俺が死んでたらこのケーキは俺の仏壇に供えられることになってたんだな」と言うと、妹は「じゃぁ今日はお兄ちゃんの命日ってことなんだ。やだ、考えただけで涙が出てくる」と。改めて自分に渇を入れ、心に染みる苦味のチョコレートケーキでした。