(うっぷんがたまってるんで、エラク長し見難いので注意。疲れて直すのはもう嫌っす。)
グループリーグ突破を掛けた第3節。
事前に放映権を得るには、当たり外れもあるリスキーな最終節。突破が決まったチームと、敗退が決まったチームの対決となっちゃったら、放映権料に見合った視聴率を稼げない時間帯であることを考慮すると、もとが取れんという算盤勘定が成り立つことによって、地上波で放映しない悲喜劇。
ロハで見ようとしてるんだから、それもしょうがないよねとダイジェストで過ごした5日間。
案の定、各グループに思わぬ展開、激しい攻防が見られたようで。それぞれ悲喜こもごも。
既に準々決勝が始まっちゃってるけど、とりあえず、グループリーグのおさらいをしておこうかなと。ちなみにグループリーグ最終節は一試合も見てないので、感想については、ダイジェストや、ニュース記事、人様のブログからの印象っす。
○グループA
CZE GRE RUS POL 順位 勝点 得失点
CZE - 2-1 1-4 1-0 1 6 -1
GRE 1-2 - 1-0 1-1 2 4 0
RUS 4-1 0-1 - 1-1 3 4 2
POL 0-1 1-1 1-1 - 4 2 -1
開幕戦のボーランドvsギリシャ以外は見られなかった俺。
ロシアの前評判は高く、ポーランドもドルトムントトリオ、特にブンデスMVPレバさんもいることから、ロシア・ポーランドのグループリーグ突破が最有力と見られていた。
チェコはブルックナーに率いられた2004EUROベスト4以降ネドベド・コラー・ポポルスキ・ガラセク等の黄金期の選手たちが次々と引退し当時を知る選手はロシツキ・バロシュ・チェフ。
ギリシャも同じく2004EUROで番狂わせの優勝。徹底したカウンター戦術で結果を残したが、それ以降泣かず飛ばずのイメージであった。
所が所が、ギリシャ、チェコが大健闘。最終節まで4チームがグループリーグを突破できる状況となる大混戦。
ギリシャvsロシアは、勝利がグループリーグ突破の絶対条件であるギリシャ。一方チェコvsポーランドの結果次第では負けてもOKのロシア。切れ味鋭いカウンターによって勝ち進んだロシアに対し、自らはボールを放棄し引きこもり戦術。見事、苛烈なロシアの攻撃を受け切り、転がり込んだワンチャンスをものにしたギリシャが1-0で勝利。
チェコvsポーランドは、勝利がグループリーグ突破の絶対条件。一方引き分けでも可能性のあるチェコ。カウンターにて勝機を見出そうとしたが、チェコの逆カウンターを食らい失点。その後のパワープレーを凌いだチェコが1-0で勝利。
結果、チェコが1位通過、ギリシャがロシアと勝ち点が並んだものの、直接対決でギリシャが勝利しているため、ギリシャが2位通過となる。
○グループB
GER POR DEN NED 順位 勝点 得失点
GER - 1-0 2-1 2-1 1 9 3
POR 0-1 - 3-2 2-1 2 6 1
DEN 1-2 2-3 - 1-0 3 3 -1
NED 1-2 1-2 0-1 - 4 0 -3
UEFA公認「死のグループ」。俺が優勝候補と見るドイツが頭一つ抜けている印象。
オランダは南アフリカで結果を残し、当時のスタメン中心の布陣であることから、優勝候補の一角と目されていた。ポルトガルはロナウド・ナニの両ウインガー、特にリーガ最多得点記録を塗り替えたロナウドに注目が集まる。ただ、オランダ・ポルトガルは、いまいち期待にこたえらない歴史の繰り返し。劣勢のデンマークが突きいる隙は十分にあった。
「死のグループ」の名に恥じず、最終節まで4チームがグループ突破の可能性を残す。とはいううものの、2戦全敗のオランダ突破の望みは薄かった。
ポルトガルvsオランダ。グループリーグ突破には2点差以上の勝利が条件のオランダ。意外に守備的なポルトガル相手にはいささか荷が重い条件である。攻撃力に定評のあったオランダであるが、全て単発。その点はポルトガルも似たようなもんだが、守備面で圧倒的な差がある。しかし、攻めるしかないオランダが見事な崩しを見せ先制。ただ、見事に守備が崩壊しロナウド復活の2ゴール献上。2-1でポルトガル勝利。
デンマークvsドイツ。デンマークは負ければ敗退決定。しかしながら引き分けでも、他会場の結果次第で勝ちぬけも可能であったが、勝ちに行くデンマーク。ボールをつなぐ意識は失わなかったが、非情にもドイツが先制。ただ、デンマークは丹念なビルドアップを続け、ドイツゴールを脅かし、ついには同点に追いつく。しかし、同点でもグループリーグ周囲突破は確実なドイツが守備を固めてからの、カウンター。エジルのスルーを決められて1-2とされ、ドイツ勝利。
結局はドイツ1位、ポルトガルが2位通過。
オランダの不甲斐なさがクローズアップされるが、デンマークの健闘もなかなかのものだった。
ドイツはここまで順調すぎて怖い。
○グループC
ESP ITA CRO IRL 順位 勝点 得失点
ESP - 1-1 1-0 4-0 1 7 5
ITA 1-1 - 1-1 2-0 2 5 2
CRO 0-1 1-1 - 3-1 3 4 1
IRL 0-4 0-2 1-3 - 4 0 -8
自分的には一番白熱したグループとなったと思うグループC
常に海外サッカーを見ていない俺は、イタリアがあそこまでポゼッションを重視した「仕掛ける」サッカーをやるとは思っていなかっただけに新鮮。さらには、攻守の切り替えを支える運動量。ただ、それがあだとなるシーンもチラホラ。まだ、定着してないんだろうなぁ。
さらには、曲者クロアチアが手堅く、前線のFWの強さを活かしたサイド攻撃、守備に関する全員の意識の高さに基づいた堅実な守備。とにかく攻守の切り替えの速さと、いままで続けてきたこの積み重ねが見えるサッカー。相手の弱点を突き、守勢に回れば耐えきれる安定感は素晴らしい。
史上初のユーロ二連覇を狙うスペインは、世間的な優勝候補筆頭。おそらく、「仕掛ける」サッカーを代表として極めた感がある。ただしCFビジャとCBプジョルがいない。やはり決めきれるFWとなりきれないトーレス、強さに不安のあるCBに不安材料ありか。
アイルランドは・・・がんばれ。
で、こちらは第2節の時点で、アイルランドは敗退決定。しかしスペイン・イタリア・クロアチアの三つ巴の大乱戦。スペイン、クロアチアはともに1勝1分で勝ち点4で最終節に直接対決。イタリアは2分けで勝ち点2と遅れをとっているが、最終戦にアイルランド戦となる。
イタリアは勝利がグループリーグ突破の最低条件。スペイン・クロアチアは、イタリアが勝利した場合は非常に微妙なこととなる。
整理すると
1.イタリア引き分け以下
スペイン・クロアチア勝敗関係なく突破
2.イタリア勝利
1)クロアチアVSスペインのどちらかが勝利
勝った方がグループリーグ首位通過、負けた方は敗退。イタリアが2位通過
2)クロアチアVSスペイン引き分けの場合
①CRO 0-0 ESP
3チームが勝ち点5で並ぶ、当該チーム間のでの得点数で決まるため(ESP:1、CRO:1、ITA:2)に よりイタリアが首位通過。2位はスペイン
②CRO 1-1 ESP
イタリアは4-0以上での勝利で、UEFAチームランキングでイタリアが首位通過で、2位はスペイ ン。また、3-1以上4-0未満での勝利では、得失点差でイタリア2位でスペイン首位。3-1未満での 勝利だとイタリア敗退となり、首位スペイン、2位はクロアチアとなる。
③CRO 2-2 ESP
当該チーム間のでの得点数(ESP:3、CRO:3、ITA:2)によりイタリアの敗退。首位スペイン、2位は クロアチアとなる 。
ややこしすぎる。つまりはクロアチアは1点以上とって引き分け以上の結果を残さないと、非常に厳しい状況となるし、スペインだってこの試合を落とせば、イタリアの結果いかんでは敗退となる。
こういう状況なので、クロアチアvsスペインは2-2の談合試合になるのではないかと言う噂が発生。
しかし、その心配は杞憂となる。
クロアチアvsスペイン。是が非でも点の欲しいクロアチア、中央プレスからボール奪ってサイドからのクロス攻撃。スペインはクロアチアの守備に攻めあぐねる。しかもFWはとっても強くて高いマンジュキッチではCBもおちおちしてられん。この試合、モドリッチが評判通りの動きで右サイドから中へのクロス、中央からラキティッチがすごい長さを走りゴール前に飛び込みダイビングヘッド。これをカシ―ジャスがスーパーセーブ。何度も責め立てるクロアチアであったが、カシ―ジャスに阻まれ、最後はプレスの穴を逃さなかったセクスのスルーにイニエスタとナバスが抜け出し、イニエスタが落としてナバスが決めて勝負あり。非常にオフサイドくさかったけど。0-1でスペイン辛くも勝利。
イタリアvsアイルランド。下馬評ではイタリア有利。
なぜかの4バックイタリア。しかし、ポゼッションで勝り、カウンターを狙い引くアイルランドを押し込み、ピルロ左CKからニアでカッサーノが頭で合わせ先制。後半、「失うものは何もねぇ、どうせ去るなら華々しく散ってやろうぜ」とばかりに押せ押せのアイルランド。運動量が落ちたイタリアは守勢にまわるがそこは昔取った杵柄、攻撃はうけ切る。
アイルランドは二枚目のイエローで退場。駄目押しで、途中交代で入ったバロテッリが右コーナーキックをPA中央でDFに抑えられながらもボレーをたたき込む豪快ゴール。極悪2TOPに待望のゴールが生まれ2-0で快勝。
結果2.1)のパターンとなり、スペイン首位、イタリ2位でグループリーグ通過。
終わってみれば、順当な結果・・・であるが、クロアチアは本当に惜しい。決勝トーナメントでも見てみたかった。
○グループD
ENG FRA UKR SWE 順位 勝点 得失点
ENG - 1-1 1-0 3-2 1 7 2
FRA 1-1 - 0-2 2-0 2 4 0
UKR 0-1 0-2 - 2-1 3 3 -2
SWE 2-3 2-0 1-2 - 4 3 0
初戦、衝撃のどん引きサッカーでフランスと分けたイングランド。ジェラードのサイドワインダーのようなえげつないクロスやパスに快速両サイドとそろえば、どん引きもOK.コワモテ4バックもガチの硬さを見せつけた。
ブラン監督の下、復活を遂げたともっぱらの噂となっていたフランス。初戦は、なんとも消化不良のパスサッカーを見せたが、次節は圧巻の崩しを見せ快勝。しかしながら、守備をせず、戻りの遅い前線と守備とのギャップ。結構大きな不安材料だった。
ウクライナは対スウェーデンの逆転劇は見ていないので、フランス戦の体たらくしか見ていない。スウェーデンに至っては未見。イブラどうなってんだろうか。
さて前節でスウェーデンは敗退決定。フランスは、今節負けてもイングランドvsウクライナの結果次第では勝ち抜け。イングランドとウクライナは直接対決のため負けると敗退となる。
スウェーデンvsフランス
なんだが、グダグダなフランス。一方、意地を見せたいスウェーデンがフランスのグダグダな攻撃をものともせず、後半、イブラがサイドからのクロスに、きれにボレーを合わせて先制。素晴らしいゴール。さらには、こぼれ球をイブラが押し込み駄目押し。2-0でスウェーデン勝利。前線は全く崩せず、守備にも戻れず、バイタルすかすかではいかんともしがたい。
イングランドvsウクライナ
ルーニー初見参。やっぱりどん引きイングランド。シェフチェンコらベテランを下げ、若手起用で押し込むウクライナ。イングランドが受け切り、後半、CKからのこぼれ球を右サイドでジェラードが受けて、見事な切り返しでDFを抜き去り、低いクロス。DFに当たったボールにファーサイドからルーニーが詰めて押し込み先制点。ウクライナも完全に守りに入ったイングランドを攻めたて、ゴールラインを割ったかに見えたシュートは、あえなくノーゴール判定。運のないウクライナ。1-0でイングランド勝利。
結果、イングランド首位、フランスは2位通過。
○準々決勝の組み合わせは
チェコvsポルトガル (地上波放送なし。)
こちらは、今朝終了し、0-1でポルトガル勝利。商業的にもUEFAにっこり。
ドイツvsギリシャ (地上波放送なし。)
俺が優勝候補筆頭と押すドイツはユーロ経済圏の優等生。ユーロ経済圏の鬼っ子ギリシャ。サッカー以外で盛り上がりそうなカードである。空気を読まない、ミラクルギリシャがどこまでやれるか。さすがに、カウンター合戦でもドイツに分があるし、ドイツの崩しをギリシャが受け切れないと思われる。ここでドイツが負けたら、ちょっと怖い。いろんな意味で。
スペインvsフランス
優勝候補対抗馬のスペインと、穴馬フランス。予選リーグ最終節を見るに、このままではフランスヤバイ。あの守備ではなんともならん。こりゃスペインだわ。
イングランドvsイタリア
準々決勝最注目カード。ガチ引きスーパーリアリティサッカーで勝てば官軍を目指すイングランド。カテナチヲとの決別を図り、新時代を目指すイタリア。心情的にはイタリアを推したいが、超現実主義に徹したイングランドの強さは認めなければならんだろう。ルーニーvsバロテッリの場外乱闘にも注目したい。頼むからゲーム壊すなよ。
あああぁあ!やっとおわったぁ。
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